真空管採血とシリンジ採血、それぞれの順番の違いは?
復職して1年ぶりの採血。はりきって患者さんのもとへ行った私でしたが、病室へ入ってすぐUターンしました。
なぜなら…
「採血取るのにスピッツの順番思い出せない‼‼‼」
毎日のように採血とってた時は勝手に頭に入っていた採血スピッツの種類と順番。1年も経ったら忘れますよね。
この記事では真空管採血とシリンジ採血それぞれの順番を一緒に学びましょう!
いまさら、「どれから取るんでしたっけ?」なんて聞きにくいよね…大丈夫、この記事を読んで「知ってましたけど?」って顔しとけば問題ないよ。
真空管採血の場合
真空管採血の場合は
①生化学:茶色
②凝固:黒
③血算:紫
④血糖:グレー
⑤血沈:オレンジ色
の順番です。
真空管採血の場合、穿刺した直後に極少量ではありますが組織液が混入します。これにより凝固してしまう可能性があるため凝固系のスピッツを最初に持ってくることは避けます。ただ、後回しにしすぎると血液の流出の勢いも弱まってしまい、時間がかかることで凝固してしまう可能性もあるため、1本目は凝固しても問題ない生化学などをとり、2本目に凝固を取りましょう。
ちなみに凝固だけとるよという時は1本ダミーのスピッツをとって、2本目で凝固を取りましょう!
シリンジ採血の場合
シリンジ採血の場合は
①凝固:黒
②血沈:オレンジ
③血算:紫
④血糖:グレー
⑤生化学:茶色
の順番で分注します。
ここでもポイントは凝固で、採血後シリンジに長時間血液がある状態では血液の凝固がおこってしまいます。凝固系のスピッツには抗凝固剤等が入っているのでまずは凝固のスピッツに素早く分注し、ゆっくりと混和しましょう。
凝固1本だけの採血の場合、シリンジ採血(翼状針採血を含む)の時もダミーのスピッツを使用します。凝固は血液量も重要なので容量不足だと正確な検査結果が得られない可能性があります。いきなり凝固スピッツに分注すると、先に針分(翼状針を使用している場合は特に)のエアーを引き込んでしまうため、採血量不足になりやすいです。なのでダミーのスピッツにまずは分注して針分の空気をなくし、凝固スピッツに必要量を入れましょう。
まとめ
真空管採血とシリンジ採血で採血の順番は変わる!
真空管採血の場合は
①生化学:茶色
②凝固:黒
③血算:紫
④血糖:グレー
⑤血沈:オレンジ色
シリンジ採血の場合は
①凝固:黒
②血沈:オレンジ
③血算:紫
④血糖:グレー
⑤生化学:茶色
凝固系の採血の順番をしっかり意識して順番にスピッツを差し込んでいきましょう!
そして凝固系の採血のみの場合はダミーのスピッツを忘れずに持っていきましょう。
さぁ、これで採血の順番はばっちり!どや顔で採血してやりましょう!
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